ぷよぷよファンブログ

「さかな王子の物語」は要素を反転した人魚姫!?

リトル・マーメードの実写映画が上映開始!

世界中で良くも悪くも話題になっている本作ですが、筆者も見てみようかちょい悩み中です。筆者はアニメ版も見たことがないのでまずはそっちを見た方がいいのかもしれませんが。

そんなわけで今回は、もしかしたら「さかな王子」の物語は「様々な要素を反転した人魚姫の物語なのかもしれない」…という考察です。

姫は王子に、ヒトはサカナに…

リトル・マーメードを見たことがあってもなくても、アンデルセンの書いた「人魚姫」の物語なら恐らく誰でも一度は見たり聞いたりしたことがあるでしょう。

王子に恋した人魚姫が、人間になるために魔女と契約し、人間の足を手に入れた代わりに声を失い、最期は王子を殺して人魚に戻ることを勧める姉達の忠告を無視して泡となって消える。

というアレです。

一方、さかな王子は、

窮屈な城の暮らしに嫌気が差し、自由を求める中レムレスと出会い、彼の魔法でさかなの姿を得て、海へ行き、自分を城(地上)に連れ戻そうとするオトモから逃げ続けている。

…どうです? 恋愛要素こそすっぽりなくなっているものの、「性別と変身前後の姿と行き先を入れ替えた人魚姫の物語」のような気がしませんか?

恋ではなく自由に、地上ではなく海に憧れる姫(王子)

「セガぷよ版:リトル・マーメイド」の主人公は姫ではなく王子で、恋愛ではなく自由に憧れ、人魚(さかな)からヒトになるのではなく、ヒトからさかなの姿になり、海へと向かいます。

姫(王子)をそそのかす悪い魔女(笑)

姫(王子)をそそのかす悪い魔女(アースラ)は女ではなく善良な男の魔導師であるレムレスで、レムレスはアースラと違って王子の願いを叶える代わりに彼の声を奪う事もなければ、激痛のあまり血が流れる身体にもしません。悩める王子のために無償で魔法を提供します。

※厳密にいうと、激痛で足から血が流れる身体にしたのはアースラではなく原作の魔女なんですが。

…こう書くとレムレスがただ単に「ストーリーに都合のよい優男」に思えますがそうではありません。彼の魔法のせいで、オトモはさかな王子をさがし回らなければならなくなりました。

悪意も対価もなく提供されたレムレスの魔法は、その代償のようにオトモに災厄をもたらしたのです。

いわばオトモは、本来なら人魚姫(さかな王子)が受けるべき「魔女の呪い」を、彼の代わりに引き受けているキャラクターなのです。

魔女(レムレス)の呪いにかかった被害者(^_^;)

さかな王子を必死で城(地上)に連れ戻そうするオトモはさしずめ、「人魚姫を海に連れ戻そうとする彼女の姉」ポジションでしょうか。やっぱり、女ではなく男になっていますね。

人魚姫の姉達は物語の終盤で王子を殺すための短剣を持って現れましたが、オトモもまた短(?)剣を携えています。用途はあくまで護身用だとは思いますが。

さかな王子は人魚姫と違って泡となって消える事はないかわりに、オトモの苦悩は末永く続きそうです…。

※どこまでも傍若無人に振る舞うさかな王子にも相応のオチが用意されているので、詳しくは「ぷよぷよフィーバー2」のシグ編「はらはらコース」のラストを見てみよう!

レムレスは“悪意のないサタン”

(ぷよクエ含む)15th以降のレムレスはともかく、「ぷよぷよフィーバー2」登場当初のレムレスは「悪意のないサタン」というのがしっくり来る彼の立ち位置だったと思います。

旧作のサタンは

(一部を除き)誰もが「さま」付で呼ぶ強大な魔力を持った魔王。その恐ろしさは伝聞でささやかれていた。彼はその魔力を時には悪意を持って、時にはしょうもない理由で使い、世界に災厄をもたらした。

自分が魔王であることを鼻にかけている。

ルルーに好意を持たれているが、態度をはっきりさせないままアルルに思いを寄せている。

…一方、レムレスは

多くの者が憧れる天才的なスター魔導師(男)で、その人気は(黒魔術を文字ったと思われる)月刊クロマージュで特集が組まれる程。決して悪意はないのだが、彼の持ち込んだアイテムや行使した魔法のせいでプリンプタウンに騒動が起こる。

自分が天才であることを鼻にかけている。

フェーリに好意を持たれているが、その事を知ってか知らずか、ふれあい広場でアルルに会っている。

※公式のアルルとレムレスの間に恋愛感情は多分無いけれども、「なんとなく三角関係に見えるようにレムレス絡みのエピソードにアルルを配置している」というのはありえると思う。ドラえもんコラボではちゃっかりお揃い(?)の衣装も着てましたしね。

※旧作だとアルルはルルーから「サタンを巡る恋のライバル」だと認識され、度々辛く当たられているけど、セガぷよだとレムレスを巡る「なんちゃって三角関係」の制裁をフェーリから受けるのはアルルではなく、(彼女の後継キャラである)アミティやあたりなんですよね。アルルさん…ずるい女や(^_^;)

彼の異名は「魔王」…ではなく、「彗星の魔導師」ですが、「彗星」は「幸福」ではなく、「災厄」の前兆として現れる星です。

…まぁつまり、彼は人気者(スター)ではあるけれど、人々に幸福ではなく「災厄をもたらす魔導師」だったんですね。

15th以降は本物のサタン(=災厄の元凶)や闇の魔導師が現れたからなのか、制作スタッフが入れ替わったからなのか、詳細は分かりませんが「闇を照らす彗星の光」だという事になってしまい、「災厄をまき散らす側」ではなく「解決する側」になってしまいました(^_^;)。

※彗星は本来「災厄の前兆として現れる光」なのだが、いいのかそれで?

筆者としてはフィーバー2登場当初の「善良なのにトラブルメーカー」的なレムレスが好きだったので、残念です。

※いや今のレムレスも好きだけどさ。どちらかといえば前の方が良かったという意味。

もう一人の人形姫

ぷよぷよシリーズで「人魚」といえば、誰もが真っ先に思い浮かべるのはセリリでしょう。

しかし彼女は友達こそ欲しがるものの、王子様に憧れてもいなければ人間の足も欲しがってはいません。(見た目以外で)彼女の人魚の要素はどこにあるのかというと、「人魚の肉を食べると不老不死になる」という噂を人間たちが信じて自分の体を狙っているのではないかと怯えている点です。

「東洋の人魚」がセリリで、「西洋の人魚」がさかな王子ということなのかもしれません。

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