ぷよぷよファンブログ

クリア後のフィア達の所感&備忘録

ゲーム感想の総評が終わったところで今回は各キャラクターたちと本作の世界観について、クリア後の所感をまとめます。

ネタバレを含みますので、未プレイの方の閲覧は非推奨です。

フィア

輪廻外生命体」という「設定」を引っこ抜いて、「学園コメディファンタジーの主人公」として生まれ変わった「真魔導アルル」。

但し、落ちこぼれではない。また、旧作のアルルと違って人様のペットを掻っ攫って自分のモノにすることもなければ、未成年で飲酒をすることも、もももを襲うこともない、とっても良い子である(笑)

一方で、校長室の壺を割りまくったり、池の水を抜いてすけとうだらを怒らせたりするいたずらっ子的一面もある。

優しい心と、持ち前の「幸運」を活かして試練を乗り越えていく。

…「魔導師になるのは目標だけど、やりたいこととは違う気がする」と言っていたが、良くも悪くも最初から最後まで「運」で試練や苦難を乗り越えてしまったためか、結局その答えは見つからず、作中を通してあまり成長しなかった事が、少し悔やまれる。

属性はウィルと同じ炎。

真魔導アルル本人を思わせる人物がフィアの祖母であるかのような匂わせが作中であるが、詳細は不明。フィア宛に祖母から届く一人称は「ボク」ではなく「私」になっている。

ウィル

愛すべきアホの子。勇者なのだが、魔王がいない(?)ため、「困っている人やか弱い人を助けること」が自分の役目だと思っている。一方で、「全身が紅いとか、ツノが生えているとか」と魔王を倒すことを夢見てわくわくしてもいる。

「壮大な運命」や「光属性」を取っ払って「学園コメディファンタジーのヒーロー」として生まれ変わった「真魔導ラグナス」。

…と言えるかどうかはやや微妙なところではあるが、フィアとウィルの関係性は「真魔導アルルとラグナスの焼き直し」のように思われる。

フィアと共にチュートリアルを受けたり、フィアが心を閉ざしてしまったリーナの心を開くためにウィルのマネをしていたり、なんだかんだフィアが一番頼りにしているのは彼だと思われる。フィアもまた彼を裏切らない。

リーナもよく戦闘中に「ウィルみたいにはいかないけど…」と言っているのでリーナからも頼りにされている。

炎属性なので校長やトットといった木属性相手に有利になるように設定されている。さすが勇者!

リーナ

ツンデレな天才。天才の割に、間違えることもしばしば。クルークを女の子にしたらこんな感じのタイプかもしれない。(厳密に言えばクルークは「天才」ではなく「秀才」だけど)。天才故に他者とのコミュニケーションをうまくとれず、孤独に苛まれていた過去を持つ。「勇者だとか魔王だとかそんなのおとぎばなしよ」と言われた時はなんか少し私もイラッとしてしまった(^^;)。悪いのは彼女じゃなくて本作の世界観なんだろうけど。

水・闇属性。戦闘ではサポートもアタッカーも兼用できる器用なキャラで何かと重宝する。

パーティ編成は、フィア、ウィル、リーナの三人編成が最も安定すると思われる。(トットとエスカの二人はストーリーの都合でパーティを離脱することがあるが、ウィルとリーナの2人はパーティを離脱することがない)

トット

フィアの4人目の仲間にして、まさかのラスボス枠!

本来なら不慮の事故で何十年も前に亡くなるはずだったが、大魔導師スージ・トゥクルの手によって死の淵からは辛うじて逃れることができた。その代償に、魂は原形(人間の姿)をとどめているものの、身体は異形の怪物(竜)と化してしまう。この世界で死してなお、この世に留まれる「魂の持ち主」は竜人族のため、身体から離れた魂が現世に留まる内に、身体は竜の姿になったのだと思われる。

竜と化した身体の方は、全身が紅くもなければツノも生えていないが、ウィルからは何故か「魔王」認定された。

あれが本当に「魔王」なのだとしたら、彼は「人と魔の二面性を持つキャラ」という意味で真魔導に登場したアスモデウスの後継と言えるのかもしれない。

回復魔法を覚えないせいか、戦闘ではいまいち扱いづらい。パーティに入れると、気が付くと「ばたんきゅ~」していることもしばしば。そのせいで、筆者のクリア時に、フィアたちはみんなレベル80を超えていたが、彼だけは70代でとどまっていた(^^;)

エスカ

巨乳な竜人族。ルルー+ドラコ的な立ち位置のキャラだと思われ、実際そのような側面もあったと思うが、それ以上にフィアに対するラブコールが激しい公式ユリ枠。

光属性。普段は人の姿をしているが、辛いものを食べたり霊薬を飲んだりすると竜人族としての本来の姿(?)に変身する。

変身した彼女の姿を見ると、旧作にいたビーストドラコという、褐色肌のドラコを思い出す。もしかしたら元ネタはそれかもしれない。

彼女に限らず竜人族は強靭な魂の持ち主であり、里に張り巡らされた結界の効果もあり、死してなおその魂は現世にとどまることができる。そのため死を「肉体から解放されるめでたいもの」と考えている。長寿故に生き方がとても大雑把だったりと、人間とは色々違う価値観で生きている。

…ホントにフィアと結婚したら価値観の違いで苦労しそうだな…フィアが。

リヴァン

作中屈指の苦労人。

チュートリアルの時は無意味な事を延々と語ってイライラさせられたり、「ラクそうだから古代魔導学校の教師になった」みたいなことを考えていてあまり好感の持てるキャラではなかったが、なんだかんだフィアたちのことを思って奮闘する生徒思いの優しい教師。後半になるにつれてだんだんと好感が持てるようになってくる。

問題児であるフィアたちの面倒を見るだけでも大変なのに、ローズマリからネチネチネチネチ嫌みを言われてさらに神経を擦り減らしていた模様(^^;)

最終的には副校長代理として、ウィスターの脅威から学校とトットの魂を守る役目を立派に果たした。

何気に本作で一番成長したキャラかもしれない。

エガルド

後発的(ジェネリック)・ダンブルドア。

役立たずのジジイ。……と言うのは半分冗談なのだが、フィアたちにお使いを頼んでおいて、その成果を見届けないまま旅行に行ってしまったり、本性を表したウィスターに操られてフィア達と戦うはめになったりと、校長なのに肝心な時に頼りにならない。

本家本元のダンブルドアはもっと強かな魔法使いのようだが、そこは元ネタに似なかったようだ。

ローズマリ

厳格な老女教師。

後発的(ジェネリック)・マクゴナガルだと思われるが、フィア達の担任ではなく副校長。

本作の真ヒロイン。

問題児のフィア達に「魔導師がはちゃめちゃで良い時代は、とうに終わったのです」と説教するが、そういう本人が一番はちゃめちゃである。

本人は至って大真面目だが、はたから見ていると頭のネジが一本抜けているかのようなキャラ造形は「ぷよSUN」のサタンを思い出す。

ロイ

ウィルの双子の弟。「ポチにゃ」のパラディスス以来のブラコン

フィア達と同い年でありながら教師の座についている。IQが10000もあるというリーナ以上の天才かもしれない。

ウィルと同級生で問題児認定されているフィアには風当たりが強いが、フィアが最後までウィルの味方だったことに礼を言ってもいる。

副校長代理となったリヴァンとともに、最後まで学校を守り抜いた。

ウィスター

カーバンクルから嫌われており、よくビームで攻撃される。その姿はまるで旧作のサタンのようだが、彼とはちがい、カーバンクルのビームを受けたことはない。

このゲームは「見た目が赤いキャラは炎属性」、「青いキャラは水属性」と、見た目の色と属性が(一部を除き)共通しているのだが、彼の黒衣はまさかの黒幕の黒だった。

おまけに目の下に黒いクマができているという徹底ぶりである。

当然のように闇属性なので、光の魔法が弱点である。

エスカと決闘することになったフィアに「決闘で負けたら食べられるところが見たい」等と序盤からサイコパスな発言をしてはいたが、クライマックスでは本性を表し、フィア達と戦うことになる。

「かの大魔導師から唯一教えを受けた」と自負しているが、その記憶は(恐らく、スージ・トゥクルによって)捏造されたものだった。彼もまた、スージ・トゥクルによって運命を狂わされた被害者でもあったのだ。

ガレルド

エスカの幼なじみであり、又従兄弟にして許婚。МでありSでもあるという、エスカでなくても婚約破棄したくなる属性持ち

婚約者から煙たがられている竜人族という意味では「ポチにゃ」のボンビーナの後継キャラと言えるかもしれない。

ベスタ

エスカ「ベスタは普段はあんな感じですが、戦いにおいては里で右に出るものはいない竜人族最強の戦士」

竜人族最強の戦士。

リヴァンに次ぐ本作の苦労人。竜の里に帰りたがらない、王位継承もしたがらないエスカに手を焼いている。苦労人同士、リヴァンとはよい友人になれそうである。

ユルク

魔導の力によって生まれた精霊。エガルドとは旧友。

ミュウ

魔導の力によって生まれた精霊。ユルクからは妹扱いされている。

世界観

「勇者だとか魔王だとかそんなのおとぎばなしよ」というリーナの発言から察するに、恐らくアルルたちがプリンプタウンへ去って相当な年月が経った後の魔導世界、もしくは旧作と何らかの繋がりがある平行世界だと思われるが詳細は不明。

真魔導的な要素もあちこち見受けられる一方で、真魔導のように人間を世界最上位の存在とは描いていない。(真魔導ではヒトか、ヒトならざる者で大きく二分されていた)

「古代魔導学校」には様々な魔導装置があり、その中には身体を失ったトットの魂を現世にとどめているものもある。それらは、年に一度の精霊祭でリセットされる。

竜人族の魂は強固で、死後もこの世に留まることができるが、それは竜の里に張り巡らせた結界の力に寄るところが大きい。ひとたび結界の効力を失えば、長年生きた王であってもしばらくはこの世に干渉できなくなるとの事。

精霊は魔導の力のからまれに生まれる存在であり、トリオ・ザ・バンシーも本作では精霊扱いになっている。

なお、チュートリアルの舞台であり、「大魔導師」の称号を得た後に入れるようになるエリアもある「魔導師の塔」は元々はぞう大魔王の住処だったそうだが、古代魔導学校がそれを奪った上に、トットが事故にあって死にかけた場所でもある。

とっとと閉鎖するかぞう大魔王に返却しろ、そんな場所…。

「ぷよSUN」やセガの「ぷよフィ」のような明るいコメディファンタジーかと思いきや、シリアス展開を迎えると、血の付いた魔導書が見つかったり、半ば人体実験された身体が異形の怪物と化していたりと、ダークな描写が割りと容赦ない。

このややダークな展開はPC98魔導(つまり米光魔導)っぽいと言えなくもないのかもしれない。ぶっちゃけ筆者はそれ以上にマギレコっぽいと思ってしまったけどw

(ぷよフィの世界観はコメディに特化しているためか、魔物に取り憑かれても身体は異形の怪物にはならない…どころかむしろ、本来の姿よりイケメンになる。せいぜい、本人の望みでファンシーな魚の姿になる程度である。また、ユウレイは元気に飛び回っている)

カレー味のハヤシライス

本作は筆者とって「カレー味のハヤシライス」です。頑張ってカレー風に味付けしてあるし、ハヤシライス自体、カレーに似た料理だけれど、カレーそのものではありません。

フィア達の事は魔導世界の新しい住人としてこれはこれで愛せるけど、彼女達の存在はあれから20年が経っても「アルル魔導」が復活しなかったこと、恐らくこの先も復活しないであろう悲しみと表裏一体なのよ。このジレンマが辛いのよ!!!!😭

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コメント (2)
  1. 通りすがりA より:

    こんにちは
    フィアちゃんはアルルやアミさんみたいに魔力が膨大とか女神の転生体とか大それた設定がなかったのは意外でした
    祖母=アルルだとしてもさすがに一人称ボクの老婆はちょっと(^_^;)
    アートブックに載ってたSSのお婆ちゃんはあんま織田アルルっぽさはなかったですね

    校長先生はクエストとか仮面つけてなんかやってるっぽくてサタンみたいなとこあるなぁと
    では失礼します

    1. akinoruiP より:

      通りすがりAさん

      こんにちは。いつもコメントありがとうございます&返信遅くなってすみません💦
      >フィアには大それた設定がなかった
      いや、わからないですよ。アミティの「前世は女神」という設定もゲーム中ではなく、あくまでゲーム雑誌に裏設定として明かされたものなので、フィアも現状明かされないだけで、裏設定ではそうなっているかもしれません。

      >一人称ボクの老婆
      ゲーム中でフィア宛に届いた手紙だと、おばあちゃんの一人称は「私」になっていましたね。

      >アートブックに載ってたSSのお婆ちゃん
      アートブックだと織田魔導というより、無駄に名前が長い分、米光魔導アルルっぽかったですね。

      >校長先生がクエストで仮面
      あ~、ありましたね。すっかり忘れてました(^^;)
      そこらへんはやっぱりサタンを意識したのかもですね。

      ではまた。

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