ぷよクエ12周年を彩る新キャラクターの一人として、良くも悪くもこの界隈に絶大なインパクトをもたらした「はいいろのレムレス」。
ドッペル系統のキャラとしては初の賛否割れを巻き起こした彼について、筆者なりの見解を前回の記事では書きました。
今回は彼が活躍するストーリー「ホップステップワープの世界」についての感想を語りたいと思います。異邦シリーズのお話はサイドストーリー的な立ち位置だったと思うのですが、今回はガッツリとメインストーリーの一部として組み込まれた感があります。
なかなか長丁場のお話なので、筆者の気になったところだけかいつまんで話します。ガッツリネタバレするので、ご自身で本章をお読みになってから以下をご覧になることをおススメします。
時空探偵社はあたり(とロボのプーボ)を残して他の社員は退職or休暇中!
…事務所の仕事をアルバイト従業員一人に任せるなんて、時空探偵社もなかなかのブラック企業ですね😅タイムパラダイス社もビックリの、漆黒の闇かもしれません(えー)
部外者のゼロとともにプワープアイランドで謎のワープ現象が起きていることを突き止めたあたり。
夢でみた依頼と、ゼロのチカラを借りてプワープアイランドに時空移動します。
一方、ラフィーナ達が待ち合わせ場所に来ないのを不思議に思っていたアミティが出会ったのは、世界樹を名乗るミズアリアでした。
ミズアリアのチカラで戦乙女にへんしんしたアミティは、事件の原因を探ることに。
あたりとどうやって話をすればいいのか分からなくなったというアミティ。本当にどうやって話をしていたんでしょうねぇ? やっぱり「カガクのチカラ」とやらなんでしょうか? まぁ、そこはあまり気にしないことにします。
道中で出会ったぺルヴィスとともに、「ワープのチカラ」を世界樹の断りなしで勝手に使うやつがいることを突き止めます。世界樹の頼みで、そいつを見つけ出すことになります。
ぺルヴィスも世界樹のチカラで戦乙女にへんしんします。
ワープ現象でまた別の場所に転移してしまったアミティたちは、そこで天空騎士のマルスと出会います。彼もまた世界樹のチカラで戦乙女にーー
…ではなく、着ぐるみみたいな姿の「黄金騎士パプリスマルス」へとへんしんします。本人は「もうちょい天空騎士っぽい衣装が良かった」と小声で不満をもらします。ごもっとも! ここで、(はいいろのレムレス以外の)12周年キャラたちが勢ぞろいしました!
さて、ここからが本題。アミティやあたりたちがプワープアイランドで事件の解決に勤しむ中、裏で暗躍していたのが「はいいろのレムレス」!
…異邦の世界を生みだした張本人の分身であり、「異邦の世界の王」と呼んでも差し支えないであろう「異邦ローザッテ」が突然の訪問者(はいレム)にする抗議が「おじゃましますくらい言いなさいよ…」的なのがなんかかわいいですね😂 そして当然のように激突!
前回も話したとおり「ドッペルゲンガーとの戦い」自体はコンパイル時代から擦られて来たテーマの一つで、「今回はついにそのバトンがレムレスにも回って来た」というのが筆者の実感なのですが、ドッペル同士の対話や戦いが公式に描かれることは多分、コンパイル時代にはなかったと思うので、今回の「はいレムvs異邦ローザッテ」はなかなか新鮮な気持ちで楽しめました。
ドッペル同士の天才魔導師vs大魔法使いの戦いは引き分け。
異邦ローザッテははいいろのレムレスを「かなりのチカラの持ち主のようだ」と認め、「プワープアイランドと異邦の世界を行き来できるようにしたのは、あなたですか?」と問い詰めます。
はいいろのレムレス自身はこの質問に対して否定も肯定もしないのですが、…この一連の流れを見ると「なに、今回の事件の元凶ははいいろのレムレスだったのか⁉」と思いたくなります。
そのミスリードどおり、まんまと騙される筆者😂 異邦ローザッテだけではなく、筆者も(いい意味で)彼に振り回された気分です。
「異邦の世界は静かでいいところじゃないか。ボクはとても気に入ったよ」と言うはいレムに異邦ローザッテは「皮肉がお上手ですね」と返します。
…後の展開を見るに、はいレムは皮肉ではなく本心から異邦の世界を「静かでいいところ」だとほめていると思うのですが、それを「皮肉」と受け止めるあたり、異邦ローザッテは静かな異邦の世界を快く思っていないのでしょうか?
アミティたちもついに「はいいろのレムレス」と遭遇! ここは彼がこしらえた「お菓子の家」だそうですが、お菓子は苦い物ばかり。また、いつものレムレスとは違う言動を不思議がります。
「あまいお菓子がないとおかしくなっちゃう」ってのは、20thで描かれたレムレス編のストーリーのオマージュ…なんでしょうか? あくまでファンサなのはわかるんですが、シリアスなストーリーではあまりキャラ崩壊のギャグネタを取り扱わない方が良い気もするので、なんだかフクザツな気持ちです😅
あたりをキャンデーに変えてしまう、はいいろのレムレス。
ぷよチューやドラマCDではあくまで「本人の望みで」さかな王子を異形の姿(さかな)に変えたということになっているんですが、彼のドッペルは、本人の望みとは関係なく人を異形に変えてしまうのが少し恐ろしいところですね。
…それはそうと、こうしてアミティたちを振り回す「はいいろのレムレス」は、新キャラのはずなのに見ていてなんだか懐かしいというか、「ぷよチューレムレス」を思い出させます。
異邦世界の森っぽい場所で「はいいろのレムレス」と遭遇したクルーク。
「キミもお菓子に変えちゃおうか?」とはいレムから言われたクルークは「本当のレムレスならボクたちにこんなこと絶対しない!(意訳)」と強く反論します。
…憧れの先輩を強く信じられることは素晴らしいことだと思います。…でもキミ、レムレス(が落とした道具)のせいで、自分が紅い魔物に憑りつかれるようになったこと、忘れたのかい?💧
まぁ、一応、レムレスも助けには来てくれましたよ。助ける役目はアミティに全部ブン投げていたけどな‼‼‼‼
そんな相手を、まっすぐに信じ続けられるってすごいな(白目)。
……………というよりも、「ぷよチュー」当初の「自分が天才であることを内心鼻にかけている、ちょっと困ったお兄さん」的なレムレスって、15th以降はもうなかったことにされてしまっているんですよね💧
(コンパイルといい、ぷよチューレムレスといい、私の好きなものはこの界隈から消えてしまう運命なのでしょうか?😭)
今回はそんな「なかった事」にされて消えてしまった「ぷよチュー」当初の彼が「はいいろのレムレス」という新キャラとして装いも新たに再登場を果たしたかのようです。
現在のーー本物のレムレスもついにはいいろのレムレスとご対面!
ドッペルvs本物という構造のようでいて、その実、「箒を手に、みんなを振り回していたぷよチューレムレス」vs「やさしくて頼りになる、みんなのお兄さん的な現在のレムレス」という、新旧のレムレス対決が実現したかのようです。
フェーリもかけつけ、レムレスを応援します。決して「見た目が似ているから」という理由ではいいろのレムレスに一瞬でもときめいたりしないあたり、彼女の彼に対する愛情の深さがうかがえます。
自分は静かなところが好きなんだと告白するはいいろのレムレス。本物のレムレスはいつも賑やかな後輩たちに囲まれているので、そのドッペルである彼は「静かなところが好き」って事なんでしょうね。
今回のストーリーには旧キャラ達が一切登場しないのが懐古厨としては寂しいところではありますが、(ぷよフィでメインキャラが一新されて以来、セガぷよでシェゾたちの復活を熱望していた筆者が言うのもおかしな話かもしれませんが)15th以降、闇の魔法の使い手だったはずなのに「光属性の魔導師」と名乗らせてしまったり、トレードマークの一つだった箒を杖に変えてさせてしまったりと、「レムレスには窮屈な思いをさせてしまって申し訳ない…(※)」と思っているところがあるので、はいいろにしろ本物にしろ、旧キャラたちのいない舞台で彼が思う存分自分のチカラを振るえたのは良かったと思います。
※ある意味シェゾのおかげで「彗星の魔導師」という彼独自の、唯一無二の肩書が手に入ったことだけは幸運だったかもしれませんが…。
戦乙女アミティはレムレスやみんなのチカラを借りて「はいいろのレムレス」を攻撃しますが…。
そのチカラを、はいいろのレムレスに利用されてしまいます。
彼の真の目的は、「異邦の世界樹」を消し去ることでした。…この周りのアヤシイ森みたいな木は「異邦の世界樹」だったのか!😂
このままでは元の世界に帰る道が消えてしまうと焦るローザッテ。
「早くここから逃げなければ」と焦る一行。レムレスは自身のドッペルが発生した原因に全く心あたりがないようで彼に問い詰めますが、強制退去…ではなく、ワープのチカラが勝手に発生してプワープアイランドへ強制転移されてしまいます。
はいいろのレムレスはみんないなくなって「やっと静かに過ごせる」と嬉しそう。周りのキャラ達(と筆者)を散々振り回しておいて、これが彼の真の目的でした😅
「もう用済み」ということなのか、あたりももとの姿にもどっていました。
ミズアリア曰く、異邦の世界にコピーされてしまった「世界樹」を消すことで、世界の裏表の逆転を防げたそうです。
さすが戦乙女と時空探偵たち! 大活躍ですね!
…異邦の世界樹を消したのはアミティたちじゃなくてはいいろのレムレスの方だった気もするけどwww
アミティが拾ったフシギな針こと時空マッピンも、今回の真の黒幕であるイッセンによって回収されたようです。
…あの、ブルドッグみたいなメカの姿で登場していたイッセンの実物が、こんなイケメンのお兄さんだったことに驚きですね🤣
ここで、アミティたちが苛まれていた「ワープ現象」を引き起こしていた張本人ははいいろのレムレスではなく、彼だったことが判明します! その目的は…
野望を実現するための隠れ家ぁ?
やることが回りくどいな、この人!😂
メインストーリー第6部ではせっかくお目当ての魔法陣を見つけたと思いきや、モタモタしているウチにあたりに踏みつけられてあっさりと姿を消してしまうし、再登場を果たしたと思ったら、今度は野望を実現させるための隠れ家探しですか…。
てっきり、「魔法陣のチカラを手に入れ損ねた腹いせ」かと思ったのですが、それですらありません。
今回の作戦は失敗に終わったけど、次の隠れ家候補が見つかってウッキウキのイッセンさん。
今度は本ですか…。
せっかくお目当ての魔法陣を見つけたはずなのにあっさり引き下がったり、「野望を実現させるための隠れ家探し」なんてしているあたり、彼にとっては「野望を実現させること」よりも「野望を実現させようと暗躍している過程」の方が大事というか、幸せなのかもしれませんね😅
彼が見つけた「フシギな本」とやらはレガムントの手に渡ったもよう。
…イッセンが「隠れ家探し」に夢中にあるあまり、彼が本当の「野望」とやらを忘れないことを私は祈ってます😅
そんなわけで「はいいろのレムレス」ですが、事件の黒幕かと思いきや実は違いました。食えない態度と絶大な影響力で周囲のキャラ達を振り回すその姿は、ぷよチュー当初のレムレスを彷彿させる「壮大でトリッキーなキャラ」だと思います。
そう、「ぷよチュー」当初のレムレスって「トリックスター」だったんですよね。旧作にはこのポジションに該当するキャラが多分いないので、周囲にトラブルをもたらす彼の姿が筆者にはサタンのようにも見えたのですが😅
恐らく今回賛否割れする要因の一つになったであろう「開眼」も、「おかしくなあれ♪」と言いながら紅い瞳をカッ開くその姿がなかなかトリッキーで、いかにも「レムレスのドッペル」という感じがして私は良いと思いました。
ぷよぷよフィーバー2でこの界隈としては珍しい「トリックスター」として鮮烈なデビューを果たしたレムレス。その後色々あって当初のようなトリックスター感は現在ではすっかりなくなってしまいましたが、その消えてしまった設定が20年後に「はいいろのレムレス」として、作中のキャラ達のみならず現実世界のプレイヤー(筆者の事です)をも振り回すドッペルとして再登場を果たした…のかもしれません。
上述のとおり、筆者は「はいいろのレムレス」はぷよクエ12周年を彩る新キャラにふさわしいキャラの一人だと考えているのですが、一方で、今回の件でショックを受けている方たちの思いを無下にしてはいけないとも思っています。
蒸気都市以来、ダメチャレやテクニカルの最前線で使える強い性能のカードがなかなか実装されない「本物のレムレス」。
ファンを救えるのは公式しかいないので、「はいいろのレムレス」と同等以上の強さを持つ本物のレムレスの新カードを一日でも早く実装して、今回ショックを受けられた方たちを安心させて欲しいと思います。
頼みましたよ、ぷよクエ運営さん…。