ぷよぷよファンブログ

メディアミックス化するぷよぷよ

キリューさんが「ぷよます!サンシャイン」で紹介していた「メディアミックス化する日本」という本を筆者も読んでみました。



なかなか難解な本でいまひとつよく分からないところもあるのですが、本書によると「メディアミックス」の形態には全部で5種類あり、その内の1つがまず一次商品(いわゆる原作)があり、そこから二次商品、三次商品が生まれる「従来型メディアミックス」、

「メディアミックス化する日本」より引用。これはもういちいち説明しなくても皆さん分かるのではないでしょうか?

2つ目が「一次商品としての作品はなく、1つの設定・世界観から並列した商品(≒物語)を無限に生み出す「角川歴彦型メディアミックス」だそうです。

「メディアミックス化する日本」より引用。これはちょっと分かりにくいですが、本書によればTRPGがこれに当てはまるそうな。

※残りの3つは割愛。興味のある方はご自身で本書をお読み下さい。

…で、いわゆる「コラボ」というのは「従来型メディアミックス」と「角川歴彦型メディアミックス」を足して2で割ったような形態なのだと思います。

どういうことかと言うとこういう事です。

「一次商品としての原作同士を掛け合せて、並列する派生商品(≒物語)を無限に生み出す事」ですね。

いやまぁ、そんな事は本書を持ち出すまでもなく、皆なんとなく分かっている事だとは思いますが…。

そんなワケでぷよぷよとドラえもんが「ミックス」された結果、ドラえもんを模した衣装を着たアルル、レムレス、すけとうだらが公式に登場して困惑している筆者です(^_^;)

ドラえもんver.のアルルもレムレスもイラストは非常に可愛らしく、2人のカップリングを密かに推している筆者としては、(とくに意味は無いのでしょうが)公式で2人がお揃いの衣装を着てくれたのも嬉しいです😆。

でも、「魔導師の2人がロボを模した衣装を着ているのだ」と思うと、純粋なファンタジー世界が好きだった自分としては素直に喜びづらい気持ちもあるんですよね(^_^;)

(私の知りうる限りでは)魔法ですら空を飛んだ事の無いすけとうだらがタケコプターで空を飛んでいる姿は、シュール過ぎて苦笑いを浮かべる他ありませんね(^_^;)

すけとうだらver.ドラえもん

(^_^;)

(※タケコプターは現実には有り得ないアイテムだそうです。詳しくは柳田理科雄の「空想科学読本」を参照)

まぁ、「メディアミックス」以前に7以降のセガぷよはどんどんSF方面に話や世界観を広めたがっている気がするので、アルル達がロボを模した衣装を着ているのはコラボのせいでは無いのかもしれません。

奇しくもキリューさんが「科学と魔法」について「ドラえもん」を元に「世界観はあくまで『世界の見方』であるから、魔法の世界で科学の道具を使っても魔法の世界そのものを否定することにはならないし、科学を肯定することにもならない」と丁寧に解説して下さっています。

科学と魔法(仮面ライダーの世界観)

こちらで解説されている通り科学と魔法が両立している作品もあります。一例をあげれば「リゼロ(異世界でスバルが携帯電話を所持)」や「ハリー・ポッター」、「ドラえもん」もここに入るのかもしれません。

しかし元々のぷよシリーズは「魔導物語を原点とする純然たる魔法の世界」であり、「科学」は存在しない概念でした。その為、「ぷよシリーズに科学という言葉やそれに類するアイテム等を出す事は好ましい事ではない」と、私は思うんですよね。

何故なら「ファンタジー」とは何かと言うと、こう言っては身も蓋もないですが「ウソ」だからです(^_^;)

皆さんも分かると思うのですが、「ウソ」をつくときは「本当の事」を言うときよりも気を使ってそれらしく取り繕わないとすぐに「ウソ」だとバレてしまいます。

つまり「ファンタジー」というのは「現実以上にリアリティを演出する必要があるもの」なのです。

SFもウソではあり、上述の通りタケコプターも本当は「科学的には有り得ないアイテム」です。

しかし、作中でそれが説得力を持つアイテムとして機能するのは、私達の世界には「科学は正しい」という前提があり、未来からやって来たロボが「未来の科学力で作ったアイテム」という前提でのび太達に渡しているからなんですね。

ところが「魔法」はそういうわけにもいかないのです。

よく「魔法は何でもアリ」と言われますが、本当に「何でもアリ」で描くのは三流以下で、「魔法を面白く魅せる」ためには色々な制約が必要になってくるのですね。

まぐろ「ファンタジーバレーボールだからなんでもアリだと思ってた★」

はい、三流

旧ぷよだと「ウィッチはハイレベル呪文はあるけど使いこなせない」という未熟さがあったり、セガぷよでも「レムレスは天才だけどアヤシイ人に見られがち」という欠点があったりと、ファンタジーの住人だからといって「なんでも出来る超人」という設定にはせず、キャラクターに弱点を設定する事でリアリティを演出していました。少なくとも15thまでは。

…というか「キャラクターに弱点をもたせる」って、ファンタジーに限らず創作する上での基本だと思うのですが…💧。

ローザッテ:まぐろに弱点は見当たりませんね…

「魔導物語」では、アイスストームの使い過ぎでアルルの手が霜焼けになってしまったり、「ぷよフィ2」ではアミティのフレイムでほほうどりが丸焦げになったりと、「魔法による効果」も私達の現実感に則したものにすることで「リアリティ」を演出してきました。

「何でもアリ」なら吹雪で周囲が暑くなったり、火柱で敵が凍り付いたりしてもよさそうなものですが、そうはならないのですね。

この様に魔導物語や15thまでのぷよシリーズはファンタジーだからといって「何でもアリ」にはせず、制約を設ける事でリアリティを演出していました。そしてその制約の中には「世界観と関係のないものを出さない」という事項も含まれると思うんですよね。

演劇(アニメや映画でもいいです)を見ている時に外から大声が聞こえて来たらどうなるかを想像してもられば分かりやすいと思うのですが、物語を見ている時に不純物が紛れ込んで来たら気が散るでしょう。

りんご「わたしヒカガク的なものはニガテなので…」

ぷよ世界に「科学」という言葉やそれに類するアイテム等を出す事はその様な危うさがあると、私は思うのです。

SF作品が「鋼鉄でできたロボット」ならばファンタジー作品は「ガラス細工」の様な物で、前者よりも慎重に取り扱う必要があると私は考えています。

…まぁ、そんな事いちいち気にしているのは私くらいなのでしょうが💦

新ストーリー感想アイキャッチ

「時空探偵社」のメンツがぷよクエ世界におけるドラえもんの様なキャラ達(SFアイテムを駆使して事件を解決する未来人)だと思います。

実は色々な作品とコラボし、他作品のキャラ達がプワープアイランドにやって来たのは「何者かの思惑により時空が歪んだせいだー!」的な感じにして(ぷよ7やぷよテトが既にそんな感じのお話だったとは思いますが)、時空探偵達がその何者かを討ち、「世界の因果を元通りにするのだー!」的な感じにしたら令和の「真魔導物語」っぽくなって面白い…のかもしれません??(^_^;)

(未完で終わりましたが、「真魔導物語」的にはアルルの住む世界は様々な世界がミックスされてできた世界であり、因果律を壊す為にアルルが創造主と戦う、という設定でした)

以上、コラボしてもしなくてもどんどんSF方面に進んでいく「ぷよシリーズ」を無理矢理(元祖ではなく真の方ではあるけど)「魔導物語」側に寄せたところで今回は終わります。

色々屁理屈を述べましたが(スミマセン💧)、この衣装それ自体には「ロボ」要素はなく、アルル、レムレスそれぞれのイメージにマッチしたとても良質なデザインだと思います。かわいいです😍

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